2017-04-12

石神井川の櫻

散りぬれば戀ふれどしるしなきものを 今日こそ櫻折らば折りてめ(古今64春歌上:詠み人智らず)

櫻の枝を折ることは現代では非常識な行動であるが、氣持ちは解りますね。だからこそ、折らないと言ふのが風流だと思ひます。
東武東上線の中板橋の驛を降りてすぐのこところに石神井川が流れてゐる。この川の畔には櫻が植ゑられてをり、石神井川を覆ふやうに櫻の枝が伸びてゐる。なか/\な風景だな。
たゞ、都內は櫻の開花が早かつたのだらうか、昨日の舊染井村と言ひこゝと言ひもう散り始めてゐた。埼玉は咲いてゐないところもあると言ふのに。

殘りなく散るぞめでたき櫻花 ありて世の中はての憂ければ(古今71春歌下:詠み人智らず)

櫻は散る姿が良いのかもしれませんね。なぜかと言ふと櫻の歌は散る事を詠んだものが多い。

春風は花のあたりをよぎて吹け 心づからやうつろふと見む(古今85春歌下:藤原好風)
雪とのみ降るだにあるを櫻花 いかに散れとか風の吹くらむ(古今86春歌下:凡河內躬恆)
春雨の降るは淚か櫻花 散るを惜しまぬ人しなければ(古今88春歌下:大友黑主)

さう/\、櫻が咲くと雨降るよね。昔からさうだつたのか。春雨は恨めしいな。さて、最後に素性法師の歌で終はりにします。きり無いですからね。櫻の花が散るのが早いか人の心が移ろふのが早いか。今も昔も變はらず、戀心は移ひ易いものである。

花の木も今はほり植ゑじ春たてば うつろふ色に人ならひけり(古今92春歌下:素性法師)

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▼散る間際に色が移らふさうだ。
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▼花の中央が赤くなると散り始めるさうだ。
左側はまだ大丈夫だが、右側は散り始めるだらう。
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プロフィール

橘右近大夫

Author:橘右近大夫
畿內の寺社佛閣を中心に、おでかけトロ&クロとお參りしたときの旅日記を綴つてゐます。

旅日記の外に、日頃思ふことなどを書くことがあります。
あくまでも個人的な日記であり、專門的・學術的な正確さを擔保するものではありません。

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