2018-02-04

待乳山聖天

淺草の淺草寺を本寺とし、山號を待乳山、院號を本龍院と稱す。一般的には待乳山聖天と呼ばれてゐる。ご本尊は、歡喜天。歡喜天は天部に屬して佛法を守護する佛であり、夫婦和合、子授けの神として祀られてゐる。なほ、歡喜天は象形であることが多く、またほとんどの所で祕佛となり公開されない。待乳山聖天も祕佛となつてゐた。歡喜天はかなり力が强くご利益が大きい一方で罰の影響も甚大と言はれてをり、人々から畏怖されて來た。さう言ふこともあり祕佛となつてゐるのだらう。
「待乳山」と書いて「まつち」と讀む。

何時しかと待乳の山の櫻花 待ちてもよそに聞くがかなしさ(讀人しらず:後撰1255雜哥肆)
來ぬ人をまつちの山のほとゝぎす 同じ心に音こそ泣かるれ(よみ人しらず:拾遺820戀哥參)
たれをかもまつちの山のをみなえし 秋と契れる人ぞあるらし(小野小町:新古今336秋哥上)

待乳山は古歌にもみえ、歌枕となつてゐる。が、この「まつちやま」は多くは眞土と書き、紀ノ川沿ひの和歌山縣橋本市隅田町眞土にある小高い丘のことで、隅田川の畔にある本院とは違ふ。但し、本院のある場所も隅田川の畔にある小高い丘であり、和歌山のはうの現住所表記が「隅田町」となつてゐる。なにか關聯でもあるのだらうか。東京のはうの待乳山は、元々泥海が擴がるなかの一角に小高い丘があつたさうだ。その爲、江戶期は見晴らしがよかつたさうだが、今は、周邊にビル(とくにアサヒビールのあの金色のう○こが頭に乘つたビルなどがある)が立ち竝び見晴はいまいち。スカイツリーは見えました。

待乳山晴天と言へば大根と言ふことらしい。と言ふのも大根は食すると解毒作用があるさうで、その解毒作用を歡喜天(聖天)の力により體內の毒や煩惱を消して下さる御利益としてお供へするとのこと。この日も內陣の目の祭壇に大根が數多く奉納されてゐた。

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▼ご本堂。少し階段を昇ります。やはり小高い丘になつてゐるやうだ。
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▼ご本堂の脇からみえた。小高いのでよく見えた。
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▼お供への大根。
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▼水仙が咲いてをりました。
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2017-12-17

龍穏寺

このお寺は、奧武藏グリーンラインをランニングしてゐる時に發見、いつかランニングしてゐない時にゆつくりとお參りしたいと思つてゐた。
遂にその機會が巡つて來た!と言ふことで黑山三瀧や義經傳說がある傘杉峠、顏振峠と共に龍穩寺を訪ねて廻る越生ハイキングで步いたところを少々書きたいと思ひます。
當寺は、曹洞宗に屬し、山號を長昌山、寺號を龍穩寺と稱す。本尊は、釋迦牟尼佛。開基は足利義敎。慈光寺と竝ぶ奧武藏屈指の古刹。
グリーンラインに面する山門はとても立派で一際目を引く。山門の奧の經堂も壁面の彫刻が立派で興味を惹いた。因みにどちらも指定文化財である。
また、境內には太田道灌親子の墓所がある。なほ、道灌の墓は伊勢原にもあり、こちらは分骨して納めたとのこと。で、なぜ、道灌なのかと言ふとこの邊りは道灌の所領があり、道灌親子はこの邊りに住んでゐたさうだ。
當寺は、綠香る草深い奧武藏グリーンライン沿ひに歷史の重みを感じる古刹だ。都會の喧騷から離れた靜寂と風雨に耐えて建つ山門や經堂の趣深い建物が織りなす淸淨な境內に足を踏み入れると心が洗はれる思ひがする。少し交通の便が不便で恐らく車で(奧武藏には奧武藏の山の中のきつい斜度のある道をキロ邊り5分を切つて走る猛者が澤山ゐるが、それらの猛者は特殊な人々だ)しか到着出來ないと思ふけど、こちらのお寺は一度はお參りしてみたい名刹である。

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▼お酒を呑んだり葱などの臭いのきついものを食べたものは入山禁止である。
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▼山門裏側。彫刻が見事!越生町の町指定有形文化財である。
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▼經藏の壁面の彫刻も見事。こちらは縣指定有形文化財。
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▼ご本堂は改修工事をしてゐるやうだ。
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▼東京オリンピックの年の大河ださうです。大賛成!
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2017-12-05

清見寺

臨濟宗妙心寺派に屬し、山號を巨鼇山、寺號を淸見興國禪寺と稱す。ご本尊は、釋迦如來。創建は、白雉年間(六五〇年~六五四年)で、 淸見關に天臺宗の寺院として建てられた。その後、臨濟宗に改宗した。
太原雪齋が住職を務めたさうで、その關係で德川家康がこゝに居た。恐らく太原雪齋が住職を務めた頃は、今川氏眞や早川殿もこゝをお參りしたと思はれる。と言ふのは、こゝは淸見潟や三保の松原と言ふ風光明媚で和歌が詠まれる歌枕となつた地があるからだ。若き夫婦は雪齋の存命中、氏眞の政務の合間に風光明媚な三保の松原や氏眞が好きな和歌を詠む爲に淸見潟を訪れたとしても不思議ではないだらう。淸見潟や三保の松原に足を運び泊まるとしたら、雪齋の居る當寺となるのは自然な流れである。

淸見潟月はれつなき天の戶を 待たでもしらむ浪の上かな(權大納言通光:新古今259夏哥)
契らねど一夜は過ぎぬ淸見潟 浪に別るゝあかつきの雲(家隆朝臣:新古今969羈旅哥)
見し人の面影とめよ淸見潟 袖にせきもる浪の通ひ路(雅經:新古今1333戀哥肆)

氏眞は、淸見潟を訪れて、先人の詠んだ歌に思ひをはせたのだらうか。
たゞ、殘念なのは淸見潟を含む沿岸地域は數々の工場が立ち竝び氏眞夫婦が見たであらう風景は見る影もない。おまけに、東海道線の線路が境內を分斷してゐるので多少奇妙な光景である。

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▼先ほどの門を潜つて直ぐで撮影。電車が・・・。なんか妙な感じ。
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▼やつた、電車が通つたみャ。
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▼大方丈。
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▼鐘楼
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▼潮音閣からみた大方丈。
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▼潮音閣からみた清見潟。これでは歌など詠める雰圍氣ではないな。
便利が齎した破壊・・・。改革、改善、便利・・・、それよりも傳統を護るはうが人間的に衛生的で創造的で豐かなのではと感じずにはゐられない。
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▼大玄関
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▼佛殿。
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2017-11-29

愛宕神社(舘山寺)

舘山寺溫泉のシンボルとも言ふべき舘山寺の隣に鎭坐してゐる火之迦具土命をお祀りするお社。神龜四年(七二七年)に舘山に鎭坐してゐたさうだ。まあ、愛宕神社ですから火の神樣をお祀りしてゐる譯です。
お參りした時は夕暮れ時。ほんたうは、裏手のはうに古墳があつたりするなど散策し甲斐がありさうな場所でしたが、時間の都合上叶ひませんでした。

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2017-11-27

舘山寺

曹洞宗に屬し、山號を秋葉山、寺號を舘山寺と稱す。舘山と言ふ場所にあるから舘山寺と稱すさうだ。開基は空海。濱名湖付近屈指の古刹である。

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▼あまり大きな聲では申せませんが、「シャッター街」。恐らく平日だからですよ・きつと。
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プロフィール

橘右近大夫

Author:橘右近大夫
畿內の寺社佛閣を中心に、おでかけトロ&クロとお參りしたときの旅日記を綴つてゐます。

旅日記の外に、日頃思ふことなどを書くことがあります。
あくまでも個人的な日記であり、專門的・學術的な正確さを擔保するものではありません。

漢字は正字(康熙字典體)にて書かうとしてをります。どのやうな環境でも讀めるやうに氣を附けてをりますが、環境により漢字が表示されない場合があります。
假名遣ひについて、原文を引用する以外は歷史的假名遣ひで書きます。

※ご意見、ご指摘は建設的、友好的なものに限り受け付けます。建設的友好的なコメントは更新の勵みになりますので、よろしくお願ひします。
但し、間違ひを指摘し、批難するだけのコメントは承認致しませんので、ご諒承ください。しつこいと投稿禁止や閲覧禁止をする場合があります。

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